2026年10月2日金曜日

令和8年台風25号による印旛沼の堤防決壊について調べてみた

2026年の台風25号通過後に印旛沼の水位が上昇して1968年に完成した堤防が初めて決壊し主に東側が浸水して大きな被害が出てしまいました。 8月の千葉豪雨のあと、9月に入り雨が続いて地盤が緩んでいた所に台風による大雨となり内房線の土砂崩れや停電など印旛沼以外でも被害が多く、被災された方々にお見舞い申し上げます。 

自宅は千葉北西部で幸い大きな被害はありませんでしたが、車で成田や茨城方面に下道で行く際に印旛沼近くを通ることがあり、堤防決壊が気になり調べてみました。 決壊後3日程度、浸水が引かず良く通る北千葉道路(R464)も成田手前で通行できない区間が残っており印旛沼北西部を迂回する必要がありました。
千葉北部に広がる下総台地には谷津と呼ばれる低地が入り組んで存在しているようで、印旛沼はかつて霞ケ浦と繋がる香取海という内海の一部が残った沼とのことです。 印旛沼はかつて暴れ沼と呼ばれるほど水害があったようで、江戸時代からの治水工事が始まり、1968年に現在の堤防が完成し北印旛沼と西印旛沼の2つの沼になりました。 

平時は印旛沼から利根川へ排水しているようですが、大雨で利根川の水位が上がった際に南側の新川から花見川にポンプで排水して東京湾に流しています。 栄町にある印旛排水機場(北側)と、八千代市にある大和田排水機場(南側)が24時間体制で稼働しており、排水能力は毎秒92トンで、4秒あれば25メートルプールを満杯にできるほどとのことです。 

それでも、東京湾と利根川への排水でも間に合わず、印旛沼堤防が複数決壊したということになりますが、どうも越水ではなく長雨で土壌中の水分が多かったため浸水破堤の可能性も指摘されています。 過去に発生した決壊の多くは「越水破堤」で、「浸透破堤」は珍しいとのことですが、堤防にしみこんだ水が、流れ出して堤防の中に水の通り道ができ、徐々に拡大して決壊するのが「浸透破堤」です。 

さらに歴史を遡ると、江戸時代初期に東京湾に流れていた利根川水系を銚子へ流れる現在の利根川に流れを変える利根川東遷と呼ばれる大規模な治水工事が行われていました。 湿地だった東京東部が浸水しないようにすることと銚子川からの水路を確保する目的だったようですが、現在のように重機も無い江戸時代に大規模な治水工事をしていたことに驚きました。 

更に被害が拡大しそうな関東に接近した台風26号による大雨が心配されましたが、大きな被害は無かったようで一安心です。 8月の千葉豪雨でもハザードマップを確認しましたが、ハザードエリア外での高台の窪地なども浸水被害があったようです。 ほんの少しの高低差や地盤の強弱でも被害の有無があるようで、自宅近くの地形や古地図を改めて確認したほうがよさそうです。
 

令和8年台風25号による印旛沼の堤防決壊について調べてみた

 


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